退職前に読んではいけないマンガ ねむようこ「午前3時の無法地帯」
これはやばい。
すっごくいい。
働く女子には、きっとすごくいい。
ねむようこさんの
※ネタバレがあります
ももこ(主人公)はイラストレーターになりたかった。
しかし入ったのはパチンコ専門デザイン会社。
だまされて入ってしまったらしい。
ももこは「やめよう」と思う。
しかしちょっとずつやりがいを見つける。
徐々に、というところもポイント。実際の仕事と同じ。
ねむさんの実体験を基にしているからか、リアル。
話は恋愛ストーリーって感じで始まる。
始まるだけじゃなく、基本的には恋愛がどうなるか、を中心に語っている。
けど「会社側面」がすごく気になる。
何せ「午前3時」にふつーに仕事してる。ふつーに生活している。髪洗って、パンツで歩いたり、寝るとこもあったりする。
わたしも1社目の会社で1~2回は徹夜して顔洗ったなー。ということを思い出す。
同僚たちのキャラクター豊かで、あたたかくて、人間味があって、いごこちがよくなってくる。
ももこは少しずつ経験を重ね、いつしか誇りをもつようになる。
それもうまく誘導してくれた先輩たちの功労もある。
期待してるからこそ厳しくしたり舐めたこと言っていると厳しくしたり。
そうまだ、ももこは「わたしはこんなことをするため会社に入ったんじゃない。イラストが描きたいんだ。忙しくて(?)辞めれないだけなんだ。いつだって辞めたいんだ。」と思っている。思いたいと思って居る。何に対してのプライドなのか。
でもそういう気持ちって若いときってあるんじゃないか、ある子って多いんじゃないかと思う。
初めて「本当にやめるのかも」と思ったとき、ようやく本心と向き合う。会社が好きなのだ。と。その後後輩が出来たら自分が言われたように「仕事舐めんなよ」というような子になっていく。
そして、ようやく好きな人と結ばれるのだが、その彼が転勤。ついて行こうかと思う。会社辞めても平気だもんね、と、悪いところを並べ始めようとする。が、失敗する。どんどん素敵な思い出ばかり、みんなの姿ばかりが脳裏をよぎる。会社は「ただいまー」という自分の帰るところなのだ、と思う。ももこは遠距離恋愛を選んだ。
もうすぐ退職。すごいタイミングで読んでしまった。
もう覆すことはできないけど、ただいま、と思えるだいじな空間がなくなるってことなんだな。